これまでに当科で研修してきたレジデントたち、現在、精神科後期研修に励まれているレジデントの先生方の生の声をお読み下さい。当科がどのような雰囲気か伝わってくることと思います。
現在研修中のレジデント
須藤 真紀先生
私は西日本の医学部を卒業後、札幌市の市中病院で初期研修を行いました。
「精神科専攻医研修は関東で」と考えていたところ、見学で訪れた当科の温かな雰囲気と充実した指導体制に魅力を感じて門を叩いた次第です。入局初年度は大学附属病院、2年目は県内総合病院での勤務を中心に研修をしています。
病棟、外来、リエゾン、産業医など幅広い精神科医療を経験する機会に恵まれ、毎日楽しく学んでいます。
様々な病院の勤務を通じて多面的に学べることは、大学病院で専攻医となる魅力の一つだと感じます。皆さんは「医局」と聞いてどんなイメージをお持ちになりますか?
ネガティブな印象をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、是非一度見学にいらして下さい。
とても風通しの良い雰囲気と、基本を大切にする精神科医学教育を体験して頂けると思います。
前川 翔太先生
私は現在精神科医として2年目となります。(1)精神科1年目について、(2)1年目で学んだこと、(3)生活との両立についてお話しさせていただきます。
2019年4月に精神科医としての道を大学付属病院でスタートしました。とても緊張したスタートでしたが、先生方は私たち新米にとても優しく、熱心に、時にはユーモア溢れる指導をしていただきました。1年目の私の仕事は大学の病棟医としての仕事、大学の他臨床グループからのコンサルの相談(リエゾン精神医学)を行い、週に1度地域の精神科病院で外来業務を行いました。病棟、リエゾン、外来と幅広い領域に関わることができました。
1年間学び、精神科において、f(幻覚, 抑うつ, EPS…)→(D2, α1, 5HT2A…)といった「症候群」空間から「薬理作用」空間への写像が治療において重要であり、写像であるfこそが医師としてのセンスであり、エビデンスであると感じました。しかし、それだけでは軌道に乗らず、治療に難渋する症例も経験しました。そもそも次元数の多い「症候群」を、次元数の少ない「薬理作用」で最適化するのは原理的には不可能です(逆写像は存在しない)。成る程、精神科においては(生い立ち, 家族背景, 社会的背景)等別の成分の比重が大きいことに気がつきました。薬物治療だけでは完結しないからこそ、精神療法、作業療法、認知行動療法等が必要不可欠であり、看護師、ソーシャルワーカー、行政までを巻き込んだ他職種連携医療が何よりも重要であると身にしみました。他職種連携は医療の重要な課題であり、精神科は特に連携が必要不可欠な領域です。これらもしっかり学ぶことができます。
生活との両立についてですが、様々な領域に1年目から携わりましたが、勤務の負担が増えすぎないようにしっかり専攻医1人1人へ配慮が行き届いており、のびのびと仕事をすることができました。私は1年目にプライベートで結婚をしたのですが、その他趣味の楽器演奏等、プライベートと仕事との両立という視点においてストレスは皆無でありました。
2020年4月からは大学を離れ、地域の病院で勤務しております。疾患の特徴が異なっており新たな気持ちで現在も勉学に励んでおります。
精神科を志す皆様方、是非とも筑波大学精神神経科にいらしてください。
レジデント終了者
神 崇慶 先生
講師の先生たちは教育にも非常に熱心で、毎日病棟に来て気さくに相談に乗ってくれます。将来進みたい専門領域に合わせた後期研修のコーディネートを相談してくれます。
田村 昌士 先生
まず、適度に文化度が高く、かつ緑に恵まれた、つくばという土地柄に魅力を感じます。つくばエクスプレスの開通によって、都内での学会、勉強会への参加も容易になりました。こうした好環境の中、当科での研修、精神科医としての生活はオンもオフも充実しています。
遠藤 剛 先生
筑波大学精神科は茨城県に多数、東京にも数ヶ所関連病院があり、精神保健指定医および精神科専門医を取得するために必要 な症例を十分に経験でき、院内、院外研修ともに指導体制が充実してます。実際私も入局後ストレートで精神保健指定医、精神神経学会専門医、指導医を取得しました。大学では精神科の最先端の知識、治療を学ぶことができ、関連病院では県立友部病院や国立国際医療センターなど、地域の中核病院で臨床の現場に沿った研修ができます。研修中または研修終了後から大学院への入学も可能です。後期研修、筑波大学精神科は良いと思います。
高橋 晶 先生
精神科医療を実践していく上で、選りすぐれた先達の思考プロセスを学ぶことは今も昔も変わらず、何よりも大切なことと考えます。自由に質問が出来る雰囲気、そして、教育に対して情熱的に行っていく体制は必ず皆様の期待に応えると思います。
芦澤 裕子 先生
筑波大学の研修において特徴的なのは、強固な幅広い臨床能力が身につくところだと思います。他大学出身者が混在する研修施設で研修する中、症候・診断・治療において一例ごとに考察する能力が身についている自身に驚きます。これは教官から厳しく指導された賜物だと思っています。
白鳥 裕貴 先生
当科での後期研修の特徴は、教授以下スタッフと、研修医を含めたレジデントの間の風通しがよいことでしょう。受け持ち患者の診断、治療に関することはもちろん、院外での勤務中での困ったことや悩み事も、気軽に相談できる環境です。研修内容についても、統合失調症圏、感情病圏から心身症まで幅広く学ぶことができます。精神科の臨床医を目指す方は、選択肢の一つに入れてよいかと思います。
三上 隼一郎 先生
当科の研修体制は非常に充実しており、関連施設での研修を含め幅広い柔軟性に富んだ選択枝があることも特徴です。さらに経験豊富な多くの指導医から指導を受けられるため基本となる臨床的知識、技能を身につけることができます。精神科に興味がある方にはお勧めです。
太田 深秀 先生
筑波大学精神神経科でレジデント研修を行う最大の魅力は、なんといってもきちんとした指導体制です。精神症候学や薬理学などなど、今後精神科をやっていくにあたって必要な基礎をきちんと指導してくれます。他でだらだらと指導を受けた人とは根っこから違ってきます。ぜひ一度、見学に来て下さい。