この度筑波大学災害・地域精神医学のスタッフの皆様が、Ahorsu DKらが開発した、新型コロナウイルス恐怖尺度(Fear of Coronaviruss-19 Scale: FCV-19S)について、原著者の承諾を得て翻訳し、日本語版を作成してくださいました。
本尺度は、コロナに対する恐怖を定量化できることから、臨床で用いる有用性が高いと考えます。現在のコロナ禍において、本尺度の社会的意義やニーズは高いと考え、社会貢献を目的に公開いたします。自由にご利用いただけるとのことです。 なお、使用にあたっては以下の点にご留意ください。
(尺度の利用方法)
7つの質問項目について、それぞれ「全くあてはまらない」から「とてもあてはまる」までの5つの回答選択肢の中からあてはまる番号を選んで〇をつけてください。各質問の得点は〇をつけた番号で、最小1点、最大5点となります。総得点は7つの質問項目の〇を付けた番号の数字を合計して算出します(総得点の範囲は7点~35点)。得点が高いほど、新型コロナウイルスの恐怖が強いことを示します。
(利用上の留意点)
作成した日本語版の妥当性や信頼性、カットオフポイントなどについてまだ検証はできていません。結果はあくまで参考にとどめてください。
(尺度の原版文献)
本尺度の原版は英語で、オープンアクセスで誰もが利用可能となっています。原尺度の掲載論文は以下です。
Daniel Kwasi Ahorsu, Chung-Ying Lin, Vida Imani, Mohsen Saffari, Mark D. Griffiths, Amir H. Pakpour: The Fear of COVID-19 Scale: Development and Initial Validation. International Journal of Mental Health and Addiction, 2020 Mar 27:1-9. doi: 10.1007/s11469-020-00270-8.
(日本語版尺度作成者:太刀川弘和, 根本清貴, 田口高也, 高橋あすみ, 小川貴史, 白鳥裕貴, 高橋晶, doi: 10.13140/RG.2.2.32619.77605)